バンブーロッドメイキング開始編

[竹割り〜ラフプレーン〜節ずらし〜バインディング]
[オーブン作製及び火入れ]
[プレーン〜バインダー作製]
[バンブー接着〜バインディング〜研摩]
[寸法決め〜フェルール取付〜フェルールすり合わせ]
[塗装〜フラッピング全般]

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プレーン用具

いよいよプレーンに入る、ラフプレーン時には省略したが、ここでプレーンの道具を紹介

PHOTO カンナは最もポピュラーなスタンレー
今までは荒削り用のみ使用、仕上げ用は少し高価だが、使い始めて横幅が少し大きいのに気が付いた
カンナ横中央にあるのはシーャプニングガイド
ホームセンターでも980円で売っていた
スクレーパーは今回はナタがメイン
あまり使わない割に高価で、代用の台直しカンナは入手出来なかった
プレーニングフォームは♯470の固定式
固定式プレーニングフォームは単なる金型である
3ピース用だから、当然溝は3種類ある

プレーン

まずはまん中のミドルからプレーン開始、当然、曲り直しの修正をしてからの作業
なぜミドルからかと言うと、ミドルを仕上げるにはバット用の溝から始めるためバット用のシュミレーションを兼ね、また細いテップのプレーンのひとつ前のシュミレーションにもなる

ここでカンナについて簡単に説明します
洋カンナなので押して使います
私の仕事も洋物の道具は結構多いので、押して使う習慣には割と慣れてます
先に付いてるダイヤルは刃の部分の開口の調整、後ろに付いてるのは刃の出具合を調整するネジです
始めは知らなくて刃研ぎの時にドライバーで刃を外していたが、レバーで簡単に刃が外れる
刃の平行も簡単に調整出来る、唯一不満なのは金型で抜いて表面研摩しただけのような刃なので刃持ちが悪い
でも和カンナを代用と考えるなら機能的にこちらを購入した方が間違いないと思います

おそるおそるではあるがプレーニング開始、カンナは仕上げ用カンナ中心の予定だった
カンナの違いは刃の角度が主だが、鈍角のためか刃の出具合がシビアな感じがする
やはり、始めたばかりのため、ここまで来ると節付近の曲り直し修正や竹の素材の良し悪しで逆目になってカンナが引っ掛かったりかじったりして焦る事も多い
荒削り用に慣れてしまったためか、また私は手が小さいためもあり仕上げのカンナに少し苦労した
PHOTO 写真はこれもまたスキー用の壁掛けラック
どうでもいい話しだがスキーバイスと同じコンカストというメーカー
こういったラックがあるとプレーン中のバンブーの整理に便利
やはり、プレーン中の写真は自作自演のためありません m(_ _)m
結局、節の付近をかじってしまった部分も多々あったが、これも次ぎへの反省点
プレーンは何とか完了となった

バインダー作製

あまり必要性を感じない割に高い道具なので火入れの時には手巻きしましたが、接着のためにはバインダーがあった方が良さそう
3ピースという事で手巻きでもいいかも知れませんが
結局ヒーターも苦労しながら簡単な手段で作製したので、実際にはこれが一番手間が掛かった
PHOTO まずは使い方もプーリーの位置関係もよくわからないのでコンパネに試作する
フックは波板を固定するボルトナット、プーリーは予想以上に入手困難だった
使用したのは戸車のプーリー部分(写真の上にあるヤツ)2個で130円程度
まん中にあるピンはちょっと特殊な工具だが、ピンドライバーで叩いて打ち抜く
ほか、先がつぶれたポンチや貫通のドライバーでも可能だと思う
ハンドル部のプーリーは食卓調味料用の回転テーブルを改造し、サンダーやヤスリなどで側面にV溝を彫る
取っ手は自動車工具によくあるボックスレンチの使わない安物を木ネジで止める
オモリもボックスレンチを使用、当然吊るすためのプーリーは必要になるが、これはよくあるタイプで1個150円程度
とりあえず糸は綿糸を使い作動確認をする
バンブーを重りで締め付けながら送り込まれる
ただ、肝心の巻く糸をバンブーに結ぶと頭が少し混乱する
片側巻くのはいいとして、帰りのクロス巻きがややこしい
速く巻くためのバインダーなのでこれでは意味がない
通常、巻く糸にも上に2つのプーリーが付いている
この機能に関しては調べてもわからなかった
こちらの巻く糸もある程度テンションを掛けないと締めながら巻く意味がない
とりあえず巻く糸のガイドは戸車の打ち抜いたベースを固定した

PHOTO 何とか構造が把握出来たので改善することに
まず、フックは真直ぐだと六角のバンブーが上手く回転しないのでコートハンガーに交換
糸は頭が混乱するし結び目を無くすためにフライラインを使用
つまり下糸を入れて接着し輪を作った
だが、フライラインは滑りやすい特性を持っている訳だからハンドルプーリーで空回りする
これはハンドルプーリーに輪ゴムを巻く事で改善
後は結ぶ糸のテンションだが、こちらはフライリールのドラグ機能を使う事に
PHOTO 早速シュミレーションしてみる
プーリーのネジなどは木ネジでプーリー部にネジ山が来ないようなタイプを使い、動きが悪くならない程度に木ネジを絞める
オモリはこんな締め付け具合だろうと感覚になったが、重いインパクトレンチ用ボックスレンチで各ピースごとに実験
ボックスレンチはサイズや重さが豊富なので使用しましたが、吊せれば何でも可能だが
重量の目安としては計っていないが、私の感覚でバット用が1キロないくらいだった
試作というつもりで作製したが、このままコンパネべースの試作でも充分使用可能な気がした

バンブー接着〜バインディング〜研摩へつづく

- up date 2004.3.18 -

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