北海道のフライとキャンプ2002(後編)

2002年8月7日〜8月20日

ネットワークグループのオートキャンプ場と道の駅

※余談なので興味なければ飛ばしてください

かつて北海道は札樽自動車道のみの時代、友人の遠軽や網走方面に行くのに半日以上かかった
夏には途中のドライブイン立ち寄っても友人の家や車にもエアコンもなく暑い思い出だった
特に旭川から北や東は夜になると給油や食料やトイレにも不自由した
高速が伸びネットワークグループのオートキャンプ場や道の駅が増えコンビニと随分と便利になった
だがゴルフ場みたいな芝生を敷き詰めたキャンプ場など環境破壊になっていないのか疑問である
作られた自然、これがアウトドアライフ?と思う事もあるが今の子供は水洗洋式に慣れ汲取式のトイレを嫌がり遊具や公園とかもある所も多く衛生的で便利なのは確かである

以前は北海道にはちょっとした駐車帯にもゴミ捨て場があった
これはゴミの不法投棄を防ぐためであったのであろう
特にオホーツクから北はゴミ持ち帰りの道の駅が多くなる
ゴミの持ち帰りに反対な訳ではいが長期滞在の旅には困る事も多い
遠軽の友人に聞いた話だがバイクで立ち寄った道の駅で缶ジュースを飲み、捨てるところを訪ねると持って帰ってくださいと言われたそうだ
買い物カゴでも付いてるスクーターならまだしも体一つでバイクに乗る事も多いであろう
私の家にも自販機はあるがゴミ箱は置いている、商売なのだからせめてそこで出たゴミくらいは責任もってもらいたいものだ

こういった道の駅は少なくはなく、逆に捨てられる道の駅のゴミ箱は山となる
なるべくゴミは出さないように努力し、購入したところでパッケージなど捨てるようにしている
だがそのうち一切のゴミが捨てられなくなってしまったら本州からの車の旅はどうなるのであろうか?
本州の川のように北海道の川までがゴミ捨て場にならないであろうか?
ゴミ箱のない衛生的な道の駅もいいかもしれないが例え有料であっても考える予知があるのではないでしょうか?

十勝4駆ランドオートキャンプ場はゴミ持ち帰りのキャンプ場である
悪い事だとは思わない、むしろいい事であるとは思うが本州から少なくても我が家は2度と利用する事はないであろう

道東某川B

8月14日 何と今日は娘の誕生日でもある
予定通り天気は14日には回復し道東で残すはニジマスだ
とりあえず町にケーキなど買い出しと出かけたのだがここで凄い出会いがあった
かつて私のジムカーナの師匠とも言える札幌に引っ越した友人に偶然の中でも凄い偶然!
何と中標津のとあるスーパーで会ったのだ
この友人の勤務する店鋪に何度か突然訪れて脅かした事はあった
しかし山梨から道東に釣りに来て、たまたま日中に買い物してた人間と昔山梨に住んで居た札幌の人間が中標津のスーパーで会うなんて偶然という一言で済む事ではない
もちろん娘も可愛がってもらったから覚えていた
よほどの大物との出会いより可能性は低い事は確かである
いや、むしろここで会ってしまったのならこの先宝くじに当たるくらいの偶然も何も運気は使い果たしてしまったような気もする
さて興奮覚めやらぬまま某川Bへ
PHOTO PHOTO
一昨年サクラマスが釣れてしまい去年大物ネイティブニジに倒木に潜られバラした川で今年も何か期待してしまう
天気は晴れで水温は昨日の川と同じく14度、しかし上空に厚い雲がある
ここも大物狙いなのでタックルは5番のまま
釣り上がりはじめ1時間ほど反応は新子ヤマメだけ、それもあまりよく無い
今日も1匹に苦労しそうな気配で魚影もあまり感じない
瀬に付いている魚を狙うしかなさそうだが速い流れのぶつかった出合(写真)、ここには付いているだろうがドライでは攻め切れない
やはりダウンのカディスにヒット!22〜3センチほどのニジマスだった
ネイティブだからヒレピンは当然だがもう少しだけでも大きいとヒレは角張り引きが強いのだがとりあえずはまともなサイズのネイティブニジに満足...とまではいかなかったが
この後、釣り上がり反応ないがまた大きな魚が2匹程緩やかな瀬に出ている
やはりペアリングのようでサクラマスであろうか、食い気はないだろうし釣ってはいけない魚である
反応ないまま橋が見えたのでまたウエットで釣り下る
北海道では少し時間がズレただけで同じポイントが急変する事はよくあるが、6番のフライをよく喰わえたという20センチないくらいのヤマメを1匹追加し今年も道東の大物ネイティブニジに半ば諦めキャンプ場へと戻った

道東ボサ川B

8月15日 おかしなものでテント撤収したいのと釣りしたいのと天気がいい事に迷ってしまうがキャンプアウトする事に
比較的簡単なキャンプ用具なので撤収に差程時間は要しないがのんびりと片付ける
これだけの荷物もキャリアを使わず上手く収納しているからである
道東最後にまたとある無名のボサ川に立ち寄る
もちろん昼飯タイムに釣りするパターンだ
PHOTO ここはアメマスが多い道東本来の川で先日のボサ川に比べ大きなアメマスが付く淵も多い少し粘り釣りも必要とされる川
大型ネイティブニジは気体薄だが大型アメマスに対応出来るようタックルは5番のまま
リーダーも短くなり丁度いい、3Xのテペット合わせても8フィートちょっとくらいだ
天気は曇りと気温はやや高くコンデションはまずます、水温は14度まではない、いままでの本流筋より少し低いくらいである

釣りはじめ最初のプールでライズがある、本州であれば出ないパターンだが気持ちよく出てくれた
20センチくらいかヤマメだがまた手元でバラしてしまった、いやな予感がする...
幾つかの小さな淵を釣り上がるも反応はやはり新子ヤマメだけ
流れ込みの速いところにダウンでカツンというアタリはあり2度3度とアタックがあるが乗らない
食い込みが渋い時によくあるパターンだが反応ないよりは随分といい
やはり1時間くらい上がったところだった上にも左右にもボサに囲まれていて大きな倒木が横たわっている
間違いなくアメマスが付いてる淵だ、やはりライズがある
PHOTO PHOTO
ここはルアーでは厳しいポイントでエサでもちょうちん釣りしかないだろう
後ろにももちろん木があるからバックも取れないしあまり前にも出れない
ラインを少しだし倒木まで障害物がないところへ立ち込みロールキャストである
すぐに来た!サイズはそれ程でもないが北海道の魚はよく暴れる、またしてもバレてしまった
ロールも失敗すれば倒木に掛かってしまい終わりだ
フロータントをしっかり塗り再度キャスト、何投目かまだ出たが寄せる前にスッポ抜け!
しかもフライを後ろの木に取られてしまった
5番、3X、ドライでも比較的シャフトの太いフックにフッキングが難しい...
魚に対してフライが大きいのであろう、特に10番でも浮力を稼ぐためハックルとエルクはてんこ盛りだ(笑)
まだ魚はここに居るのか?粘ってる間にやや大きいと思われるライズが奥であった
仕方なく12番にサイズを落とし再度挑戦、また来た!同じポイントから幾つも出るのだからやはりスレてはいない
今度はしっかりフックング、しっかりした手ごたえだ!しかも今までより大きい!
倒木や沈み木のジャングルに潜られそうになるが無事ネットへ
30センチあるのか?イワナの類いはあまり引かないが本州の魚とはやはり違う
今日は計ってみるが28センチのアメマス(写真右)先日のボサ川のアメマスともぜんぜん違う大きな白点であった
さらに釣り上がり大きな淵がある、観察するとそれはデカイ魚が流れ込み際の真ん中でライズしている
ライズの仕方からしておそらく40以上はあるアメマスのようだ
下からのアプローチは無理なので流れ込みまで巻き上がり流れ込みからフライを流し込む
するとフライの付近でギラっと大きな魚が反転、見破られた...
ここはエサでもルアーでもアプローチ可能なポイントなのでスレているのであろう
逆引きして誘うと淵の下からもの凄いスピードでフライを喰いに来た、しかしフッキングには至らず
水中で明らかに40とは50あった気もする...無念
巻き返しにフライを置いているとヒット!しかしこれは20センチ程のヤマメだった
ここで引き返し小さいのを追加し車へ戻る
だが今日は車中泊、もう少しやらしてもらう事になり今度は釣り下った
下流側は反対にフラットで直線的なゆったりとした流れでポイントがあまりなく反応が悪い
30分くらい下ったとこで急に酷いボサの中に川が入って行った
帰りは川登らないとならないのでここで諦め引き返そうとしたら上流へ2匹程の大きな魚が登って行った
この魚もサクラマスであろう、しばらく一緒に川を遡上したのであった(笑)

天気は何とか2日続いたのでこれからが良さそうだ、でも去年は悪いまま帰路に向かった
心残りはあるが観光こそ天気がいい、これで道東の川を最後にし途中標津の釣り道具屋でタコベイトを少しだけ購入し羅臼へと向かい道の駅羅臼で車中泊となった

ウトロ

8月16日 なぜであろう?とても暖かい朝だった
海岸線という事であろうか?例によってのんびりと飯ごうで御飯を炊き魚の缶詰めおかずに朝飯 道の駅も始まったようだ
そこでトイレに行った家族が何やら海産物を出してるお店があるとの話
得てしてお土産屋は高い事が多いので気にしていなかったらナント、ウニやホタテをい1個からサバいてくれ刺身の盛り合わせを作ってくれるらしい
ウニも1個200円...しまった!缶詰めで飯食っちゃった!
ここまでインスタントと安いジンギスカンばかり食べてたので思わずウニとホタテとエビ各1個で650円の刺身の盛り合わせを食べてしまった
すみません、写真は少し食べてからです(笑)

のんびりしてたら沢山の大きなクーラーボックス広げている人が居る
サバくのか?何やら魚が入っているようだ?カラフトだろうか?
まあこれからは観光モード、初の知床半島に知床五湖を目指す
PHOTO PHOTO
写真は知床一湖、三湖以降は熊の出没のため立ち入り禁止だ、しかしどう見ても富士五湖とは違い湖という規模ではないがすばらしい景色であった
ウトロへ向い思ってた程ではなかったが海カラフト狙いで凄い人だ
あまり岸際を回遊していないのかゴムボートでちょっとした岩場へ出てる人が多い
斜里に方面へ向かいながらしばらく海カラフト釣りを観察したが釣れてない、やはり海も朝か夕方なのであろうか?
ちょっとした小さな川の流れ込み、釣り人も少なく子供も簡単に海に降りられるところで竿を出す
10フィートのシーバス用ロッドに3000番のリールに14ポンドのライン、ルアーは18グラムグラムのスプーンにタコベイト
海の釣りは何年ぶりであろうか?思い出せないくらいである

山梨生まれ山梨育ちの私には昔から海への憧れがある
漁師に成りたくて焼津の水産高校に真面目に進学を考えた事があった
中学の担任の先生は顔には出していなかったが困った事だったに違いない
同窓会の時で御会いし「おおたの自由奔放な生き方は教師の私ですら魅了される」と言われた
ただの自己中心的B型なのだが(笑)

話は反れましたがこのタックルだと風の強い海でも凄い飛距離が出る、フライでなくてよかったかもしれない?
差程落とし込まず比較的水面近くを高速リトリーブするもロストが多く3つばかり買ったタコベイトは無くなり早々に退却となった
日が傾いた帰り際ゴムボート出す釣り人も居たからちょっと考えが甘かったようだ

海カラフトは諦め遠軽の友人に会うという事もあり知床は通過するだけとなった
日帰り入浴を探し端野の『のんたの湯』があり遠軽方面にも向かう途中である
時間が遅くなりのんびりとは行かなかったがいい湯であった
だがここから遠軽に抜ける道はなんと夜間通行止め!引き返し時間も遅くなったが道の駅サロマ湖で車中泊となった
余談ではあるがここはゴミは持ち帰りである

諸骨川

8月17日 出発してすぐ道の駅、愛ランド湧別 ここはゴミは捨てられる
ある意味ちょっとした経費なのであろう
遠軽の友人のお宅に立ち寄り給水させてもらいちょっと洗い場を借り車中2連泊なのでたすかった
この辺りは道の駅は多く子供のスタンプラリーに忙しくなるが毎年押してるところも多い
中湧別の道の駅にはチューリップの湯が出来ていた
インスタントの昼飯に食べ飽き紋別の道の駅でスーパーでお弁当を買って食べた
このところ雨はあまり振ってない、湧別は濁りなく丸瀬布、武利川へ行くか迷うが諸骨も濁りはないかも知れない
2年連続で濁流だったので話しのタネにも放流マスでもいいから諸骨もやってみたくなった
放流マスとは言っても本州の放流マスとは違うであろう(苦笑)だがそんなに甘くなかった
PHOTO
笹濁り...いやウグイス色の濁りだ、ほんと大雨に弱い川のようだ
それでも釣り人は居る、追加放流しなければC&Rとて期待出来ない
逆にこれだけ濁りとれないなら濁ってない時には余程釣れるのか?疑問である
多少の濁りなら何とか釣りになると聞くがあまり気が乗らない
今から何処へもいけないので時間も遅くなりイブニングとなった
北海道ではあまりやりたくないのだがこういった河川は本州に近くプレッシャーが高いから仕方ない
午後5時過ぎで水温は14度、天気は何とか持ちそうな曇り
タックルは6番9フィート、ラインはシンクティップ、リーダーテペットは3X、フライはヒゲナガウエット6番
とアタリもライズも何事もなかったのでどうでもいい話しであった(苦笑)
キャッチアンドリリース区間のイメージとはほど遠くこれも濁りのためであろうか
やはり魚が付いてるポイントも読めないので仕方ないだろう
この後丸瀬布いこいの森キャンプ場で帰路方面に向かうか北上し猿払に向かうか迷った
この時期では猿払は無駄打ちになるのはほぼ間違いないが打たなければマグレもない
既に2日ボーズだがそれは問題ない
とにかく行く事にして北へと車を走らせる
去年、始めに寝た道の駅美深にまた車に寝る事にした

猿払川

PHOTO 8月18日 美深から音威子府と道の駅を訪ね次ぎは去年利用したピンネシリオートキャンプ場
ここは道の駅と温泉も併設されているが月曜日ながらまだこの時期なのにテントは一張りもない
パソコンの関係で電源付きのキャンピングカーサイトに入る
去年より値下げされ道北なので利用者が少ないのであろう
この敷地に回りを気にする事なく気ままなオートキャンプである
上下水道、電源、と釜や椅子とテーブルまで設備され2400円は格安である
キャンプの準備をしその間に子供は遊具に御機嫌だ
贅沢な遊園地は無邪気な子供には必要ない
猿払まで60キロ、スーパーで買い物し猿払川を超え道の駅猿払に到着したら何と一昨年工事してたキャンプ場が完成していた
リゾートネットワークではないが海が見える高台に雄大なキャンプ場である
設備は差程ないが金額が安く綺麗なバンガローが3棟あり温泉も、これは以前からあった
キャンパーとしての気持ちをそそられるが来年以降の楽しみである
猿払川に戻り入渓、イブニングになってしまった
午後5時で天気曇り水温17度と過去最低の水温でやや涼しい
秋も早いのか多量の蚊も今日は泣かされないのであるばいいが...
だーれも居ない?通常だったら喜ぶのであるが誰も居ないと返って不安である、やはり季節はずれで居ないのか?
タックルはリョービサクラマスにラインは12ポンド、ルアーもサクラマス用15グラム前後のスプーン
アタリも何もないまま次第に日が暮れてくるが蚊はやはりしつこい
今まで何の反応もなかったのにイブになり散発で小型ではあるがライズが始まった
イトウのライズに感動である
蚊もさらにしつこく袖の中に入って来て刺される始末、虫よけスプレーの上から刺すやつもある
かなりプレッシャー高いのであろう、ルアーには反応しないが時より大型のイトウのライズも見られた
8月でも無謀とも言えないようだ、アタリすらなかったがもう少し日があれば...
去年はライズが殆どなかったので来年も来たいものだ、ドライで狙ってみたくなった
温泉の時間もありライズ終わる前にキャンプ場に向かい最後のキャンプを楽しんだ

頓別川

PHOTO 8月19日 明日のフェリーで北海道とはお別れであるがまだ道北
でも今夜中に小樽に着けばいいのである
道北はまだ猿払しか知らないので今後のためにも他の道北の川も知っておきたい
時間はあまりないのでキャンプアウト後近くの頓別川へ
何の情報もないが入渓、天気は曇りで水温は16度
やはり思ったように道北は以外に水温が高い
入渓ポイントに失敗したのもあるがあまり魚影は確認出来なかった
これで今年の旅は帰路となる、また帰りも怪しい雲だ
やはりよく振り少し小腹が空き道内唯一の外食で回転寿司
途中雨が上がり砂川ハイウエイオアシスまで来たところで少し時間が余りのんびりとし高速を降りて道の駅のスタンプラリーと小樽へ向かう
ふと信号待ちで横を見ると時計台だ
もう札幌は20年前の面影はこういったところにしか残ってない
小樽に着き一夜を明かし8月20日フェリーで北海道を後にした
結局、道東を経ってから1匹も手にする事は出来なかった
また今年も天気にも恵まれず長い日程の関係で楽しめる事が出来たが大きいのは釣れなかった
タイミングの問題であろう?腕の問題かもしれない...
しかし何とこの後山梨に帰って始めての釣行、始めての川、真夏の南部の川で尺上アマゴを釣る事に...
『真夏のイブの夢』やはりタイミングの問題だった

珍しく長文になってしまったが最後まで読んでいただきありがとうございました

それでは!『真夏のイブの夢』へつづく(笑)

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