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バンブーロッドメイキング応用編

1本目連載のバンブーロッドメイキング開始編の奮闘記は終了しましたが、初心忘れるべからずと残しておきます
以後は応用編として、こちらのページにて改善点を中心に更新して行きます

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竹割

六角割りを購入、大は小を兼ねると大きめを買った
同時購入の2本目のトンキンは細目のために、どうも使い難い
3本分取るのは難しそうだが、結局またナタだけで割った
節にタガネ打込むと他が割れたりするので、上下から攻めて割って行く
3ピースというメリットがここでも出た
(2本目)
しかし再度、今度は小さめの六角割りを購入
簡単に6等分された...安いものなので早く買うべきであった
(7本目)

フレーミング

PHOTO 2本目に気持ちが逸っていたら、またフレーミングを忘れるところだった
ただ、ちょっと竹が細いためにトーチではなくブンゼンバーナーを使用しほどほどに焼く
ナントも便利なバーナー
さらに小分けしたらこのバーナーで曲げ伸ばしと同時に焼くといういう、和竿の火入れに近いフレーミングとなった
でも、この竹2本目の通算3本目からはトーチでしっかり焼く事にした
何事にも思いきりが肝心ということ(笑)

可変式プレーニングフォーム

PHOTO さすがに8本切ったら固定のフォームにも飽きて来た(笑)
可変式プレーニングフォームを導入する事に
プレーニングフォームの選択には固定と可変式に大分されるだろう
おそらく、どちらがいいのかは答えは出ないと思う
つまりはフォームの精度や生産コスト、またフォームは消耗品でもある
なぜならカンナで面一杯に切削するカンナの刃の方がフォームより固いため、フォームは磨耗し精度は除々に落ちて来る
いずれのフォーム選択にしろ、おそらくプロのビルダーでさえそのフォームの精度を超越したハンドカットは不可能だと思うが本音だが
ちなみに奥が開始偏、8作目までの固定フォーム
写真はディップスゲージ、9作目カットのロッドと共に撮影のプレーニングフォーム
大旨これだけカットしロッドを仕上げれば技術的には問題はない
これからはテーパーを学びながらのオリジナルロッド製作して行くつもりだが
ここは私が死ぬまで掛かっても、これで完成という答えは出せないと思う
その終り無きロッドメイクの新たなる始まりはフォームの特性から基本が2ピースである
3ピースに慣れているため、このフォームでの1本目は今までより短いロッドを作りたい
レオンのフォームだが、そのマニュアルに丁度466のオービスがあった
とりあえず同じオービスの4番で2ピースと3ピースの違いの勉強にもなるであろう
可変フォーム1作目はオービス466に決定だが、このマニュアルのテーパーを見てみると?
オービスは緩やかなテーパーに対し、レナードは急激なテーパーという事は解る
例えるなら、オービスはバビルの塔でレナードはエッフェル塔という感じ
(9本目)

節のばしと曲り修正

PHOTO 竹の表面はもちろんだが、節も極力削りたくない
節は両脇が反っていて、例えるなら富士山のようになっている
この両脇の反りを火で炙って、一旦『く』の字に曲げる
両脇が冷えるまで待ち、極力富士山の山頂部分のみを炙り、反対側から曲げる事により節をのばす
節そのものは一番弱い部分でもあり、内側はなおさら裂けやすい
バイスを使うという話しをよく聞くが、そのままだと角を痛めてしまうので角材でジグを作った
角材にV溝を作り、簡単に言えば小さなラフプレーン
それでものばし切れないので最後は手となる
曲り修正もバイスは使わないが同じ事
曲りは一方向だけではないので、一旦小さな曲がりを直してから反対側を直す事が多い
最終的に節で節の上下の曲りを真直ぐにする
上下左右と節のばしと同時に行う場合も出て来る
見た目の竹の曲りを直すというよりは竹の繊維をなるべく真直ぐにする感じ
ビルディングはプレーンが一番大変で時間が掛ると思っていたが、実はここが一番根気と経験が必要な作業だと思う
ラフの段階からその竹の繊維を真直ぐに出来れば、それだけプレーンに掛る時間も短縮すると思うのだが
(3本目)

プレーン

PHOTO スタンレーの刃は圧延ロール加工し金型で打ち抜いて天地フライス盤で削っただけのような刃だ
とにかくすぐに刃こぼれしてしまうので、砥石も荒いもので研摩して何度も何度も磨き直しては使っていた
SAMURAIという国産の刃を使用してみた
これは従来のスタンレーの刃に半分鋼を張り合わせたような構造となっている
とにかく刃こぼれしないし、切れ味まで丸で別物
同じ砥石で磨いでいる訳だが、硬い材質のためにその光り具合の違いが張り合わせになってる同じ刃先でもわかる
細かい砥石で磨いだ後に、さらに青棒の研磨剤で鏡面仕上げまで行う
これは仕事で貴金属を彫る鋼のタガネと同じ磨ぎ方
つまりは、それだけ刃持ちもいいし、刃こぼれしないという事
(5本目)

スクレーパー

PHOTO 台直しカンナが売っているという金物屋に行ったが品切れだった
竹の表面のエナメル質は極力落としたくないため、カッターの刃を使用
あまり応用になっていないが
竹の表面はわずかに曲面になっているためにこれの方が剥ぎ過ぎがないと思う
(2本目)

オーブン

棒ヒーターを入手しました、耐熱コードと電圧コントローラー入手困難で目下製作思案中

火入れ

フレーミングを行うと同じ温度と時間では長過ぎた
危うく、また炭にしてしまうところだった(2本目)

接着バインディング

バインダーにセットする時間が掛り、折り返しにも手間が掛る
結局ティップ部分は手巻きになるし、3ピースという事で手巻きの方が確実だと思う
テーパーな訳だから、絞める力も一定ではないと思うし
手巻きの欠点はよじれやすい気がする
バインダー自作という事もあるのだが、やはり使うならプーリーの部分に改良が必要のようだ
接着は何度も経験出来ることではないので、今後の課題の部分でもある
余談ですが、KRの粉末は劇薬らしいので御注意を
マスクをして作業するが目にしみる
(3本目)

名入れ

PHOTO ディスクペンを買って来た
細い字が全然書きやすかった
でもやっぱり字は下手だなあ〜(汗)
一段下は使い手の名前、ちなみにakimoeさん
ランディングネットとブランクの物々交換の予定(笑)
ここまでで随分と1本目より進歩した
(2本目)

塗装

PHOTO やっぱり筆塗りは塗装が厚塗りになりやすい
ドブ漬けは無理だが、それにかなり近い手段に変更
またフィルムのケースを使い、底に穴を開ける
黄色いのは風船を切り、穴を開ける
塗料を入れ、ゆっくりと引き下げる事により、ドブ漬けと殆ど同じ理論の塗装
それでもホコリは付いてしまうので、後で補習するのだが
塗装の厚みがわからないゆえに研摩の加減が難しい
補習をしながらの重ね塗りとなったが、またやり過ぎると塗装が厚くなりやすい
(2本目)

ウッドリールシート作製

PHOTO ウッドのリールシート作製を作製してみた
問題はリール部の形
真直ぐに平らになっているタイプもあるが、なるべくリールの形に合わせるとなると旋盤があっても無理だ
ここは仕事で使ってるマイクログラインダーで手作業となる
材料はメイプルバーズアイ、既に内外径が決められたパイプ状の半製品
塗装もウレタンを使用するが、実際に使用には半年寝かせて硬化させるという
おそらく2液ウレタンならラッカー系の塗料のようなので、急ぐ時には硬化が早い気がする
まずは竹と違い塗料をよく吸う
ツヤが出るまで何度も何度も重ねて塗装すると、今度は外径が太くなりパーツが入らない
一度ツヤが出るまで塗装し、ペーパーでパーツが入るまで研摩する
後は薄く重ねてもすぐにツヤが出る
つまりは薄くツヤを出すのが大変なのだが、塗装が薄い方が禿げ難いし早く硬化するであろう このシートの仕上がりはBijoDam 004をご覧ください

バンブーロッド修理編

レナードフェルール交換

PHOTO レナードの緩んだフェルール交換を命じられた
熱では取れそうにない、仕方なく切り刻んで外す事に
ここでも仕事が役に立つ
使用した工具はヤスリ、糸ノコ、マイクログラインダーなど
極力ブランクを削らないように細心の注意が必要
はっきり言って、この手の仕事してる人ではないとかなり難しい作業かと思う
何とバラしてみたらポンチと思っていたところにピンが通過していた
熱では抜ける訳がない(汗)接着剤も見る限りはKRだと思う
各部サイズを計り、これに合うフェルールを探す
ちなみにブランクの径は問題ではないが、研摩されてる部分の長さが近いものが必要だ
どこも削らないで済むフェルールがオスのみであり、無事オスのみの交換、すり合わせで完了となった

-Last up date 2004.11.16 -

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