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全日本ジムカーナ選手権第2戦

記 矢島 融


皆さんこんにちは、今回は奈良県の名阪スポーツランドで行われた
2001年全日本ジムカーナ選手権第2戦の参戦記です。

地元浅間台で行われた開幕戦を昨年の9・10戦に続く3連勝で飾り、気分も乗っての参 戦 ですが、会場の名阪スポーツランドは主なライバルである喜多選手&宮田選手らの地元で あり、 地の利をひっくり返す為にいつにも増してきっちりした準備とミスの無い運転が求められ る 厳しい戦いになりそうです。
特に99年は優勝、00年もベストタイム(+pt)とここでは無敵の速さを誇る宮田一 太郎 選手に勝つには相当頑張らないといけません!

この為2年目では有りますが、金曜から現地入りしてばっちり調整して本番に臨む事にし ました。
今回は松瀬は欠場、瀬戸は不運な事故で失ったEGの代わりに手に入れたEKの全日本デ ビュー でやはり金曜から現地入りしました。

金曜日

水曜夜に車の準備を済ませ、木曜の終業後、数時間仮眠してから深夜12:45頃相模原 を 発ちました。
途中伊勢原でサービスに来てくれる佐藤さんを乗せていざ出発!秦野中井から清水まで高 速 に乗って桑名まで下道、そこから東名阪に乗り、朝8:30頃に名阪スポーツランドに着 きました。
現地につくと遠方の地区の選手を中心に約70台が集まっていました。 同じA−1では東北の喜古君(第一戦3位)、中国の小田君(第一戦6位)等もしっかり 来ていました。(肝心な宮田君と喜多さんは来てませんでしたが・・・)

今回は主催者によって事前に本番コースが公開されているので一部のパイロンの置き方以 外 はまんま本番コースで走れる貴重な練習が出来ます。
コースの公開には賛否両論有りますが遠方の選手的には金曜に本番コースで数本でも走れ る 事は地元の選手との差を詰める意味で非常に助かります

さて、まづは走り出すとまーず路面がイマイチで足だかタイヤだかが噛み合わず、あっち で アンダーこっちでロックとなんだかろくでもない走りって感じです・・・
名阪は全てが複合コーナーの様なものなので一つラインを崩すといくつものコーナーに 波及し、タイムはがたがたと崩れてしまいます。
最初丸坊主のタイヤでの走行では本当にボロボロ、その後5分位のタイヤを履いたら大分 マシ になりましたがそれでもイマイチ・・
合計6本走行しましたがA−2トップクラスの選手とのタイム差も去年の優勝タイム差よ り 大きな差をつけられ”宮田君に勝てそう”なんてとても思えないタイムで終了となってし ま いました。
やっぱりちょっと前途多難な雰囲気です・・・
でも普通より食わない時に運転や足のセットを合せても調子が狂うだけなので今日はあま り車 はいじらずに”本番は食う筈”と”果報は寝て待つ”を決める事にしました。

瀬戸の方は最初伸び悩んだもののタイヤや足を色々調整して最後は悪くないタイムが出て ました。

走行は14:30頃には終わったので16:00頃には会場を発ち、名阪・鈴鹿の時には いつも お邪魔する三重に住む会社の安池先輩宅に向かい、寄道しながら18:00頃には着きま した。
夕食は焼肉(=毎回だなホント)、松坂牛のオイシイ店でお腹一杯に食べたあとは少し子 供と 遊んで次は恒例ビデオでお勉強!
1コーナーのラインと最終シケインのライン&アクセルワークに修正が必要な事が分かり ました。
勉強が終わった頃にサービスの”ビデオ隊2号”も新幹線&近鉄で到着し本番に向けて体 制が 整ったところで1:30頃にやっと就寝です。

土曜日

土曜は受付が10:00と余裕を持っても7:00起床で間に合うので割とのんびりです 。
ただ当然その時間からだと1本しか走れません。
公開練習は最低2本、出来れば3、4本走れれば金曜とかそれ以前に走らなければいけな い 必要性も減って費用&時間的に助かるんで主催関係者の方がたには少しでも良くなるよう に 是非検討していただきたいですね・・・

さてさて、ちょっと脱線しましたがとりあえず9:00過ぎに名阪に到着しました。
当然では有りますが宮田君も喜多さんも含め、皆が揃っているし、浅間台よりは会場の設 備 や飾り付けなどが充実しているのでなかなかムードが出てきました。
会社の先輩の小倉さん(C1クラス:シティ)も到着して”役者が揃った”と言った所で しょうか。

公開練習のコースは昨日&本番と同じなので短いながらも昨日見付けたラインの修正箇所 等 を重点に完熟歩行し、間もなくゼッケン1番から走行となりました。

今回わたしは最終ゼッケンだったんので車を佐藤さんに任せて前半ゼッケンの走りを見ま した。
路面は昨日よりは食ってる様ですがやはりそれほど良いコンディションでは無い様です。

このコンディションでは山がある程度あった方が良さそうですが、敢えて本番で履く予定 の 山の低めのものを選び、タイヤの感触を確認する事にしました
。 車に戻り、宮田君の後ろに並んだところで”まづはオーバーラン気味で限界を確認”と方 針 を決めていざスタート!
まづは1コーナー、予定通りややオーバーランながら車速は守って概ね良好、オムスビは ちょっと詰まりながらもまあまあ上手く入り、その後の2度目の1コーナーもやーやオ ーバー スピード気味で入り、一回目同様まあまあです。
そして立ち上がって中央のストレートを直進し、先の縁石の切れ目で右に折返し、ここも まあまあ・・
その後手前のストレートを再度1コーナーへ向かい、4速からローまで落として立上がり 、 車速もラインも上々かな?という感じ、その後立ち上がりオムスビに時計周りに進入し、 頂点でシフトダウンと同時に右・左とS字を切って左の縁石に軽く乗り、降りたらすぐに 逆の 縁石もかすめて最終コーナーへ向かう!!(ここはうまくいった)
最終コーナーはきっちり周り、最後のシケインを被せ気味に入ったらオーバーラン!!
外側の窪みに足を落としてボヨンボヨンとバウンドしながらゴール!!
タイムは1分9秒5で一応トップだった。
路面的にはやはり冷たかったせいかFもRも絶対的なグリップ感は乏しいけどバランス的に ややF勝ち気味だったので姿勢自体は出来易いという感じだった。
2番手が喜多さんで9秒6と僅差、宮田君は10秒台でどうも軽く流したかな?という感 じ。
”泳がされたかな?”って気もするけど他地区ならそれもいいかな〜って所で終了です。

A−2では田原君が素晴らしい走り出6秒6でトップ、3年連続優勝を狙う津川さんが 7秒1、瀬戸が大きなシフトミスをやらかして9秒5と金曜の8秒2から落としはしまし たが、 内容的には概ね好位置につけて明日のジャンプアップを狙うと言ったところでした。

日曜日

前の晩寝るのが遅くなってしまい、約4Hの睡眠で4:20に起床。
安池さん宅を5:00に発って6:40頃名阪に到着しました。
メチャメチャ眠かったけど昼までと思って気合をいれてすぐに完熟に向います。
ライン等は一応”固まったつもり”なので主に路面の偵察と言った感じですが 小倉さんと昨日の再反省等話しながらの歩行となりました。
それでも遅かった最終シケインを中心にギリギリまで歩き、終わるとすぐにパドックに 戻って佐藤さんにタイヤのチョイスを伝えて準備をお願いしました
。 寒くて食わない予感がしたのでFにはやや山のあるモノを、リアは昨日と同じタイヤを エアをちょっとだけ落としてセットしました。(足はそのまんまいじりませんでした) 間もなくゼッケン1番がスタート!1コーナーの脇に観戦に行きました。
見ると路面は結構グリップしてるようです・・”ミスチョイスかな・・・”とも思いまし たが まづは1本目、という事で信じて走る事にしました。

喜古君・喜多さんが10秒後半を出し、宮田君がスタートした後にスタート!!
まづは1コーナーに向かいます、昨日よりやや内よりのラインを意識して通過! (なんかやや失速気味) 続くオムスビは概ねうまく回って再度の1コーナー!(これもやや失速気味・・)
続いて中央ストレートから縁石を折返すセクションはうまくブレーキを奥までもち 込んでいい速度とラインでクリア!そして再々の1コーナーにあまり車速を 殺さずに4速→3速→2速と落とし、ややブレーキングドリフト気味の姿勢で アプローチし、最後は1速にダウンしてイン側に立ち上がり、(これはまあまあか・・) 2→3とシフトアップをしてオムスビ頂点で2にダウンと同時に曲げ込み・・
これがやや速度を落とし過ぎてうんとインに立ち上がってしまい、次のラインが予定以 上に楽になってしまい?次の左切り替えしでつい高い縁石に乗り過ぎてひっくりかえるん じゃないかと思う程浮き上がった(苦笑)
ドスンと着地後はすぐアクセル全開してたけどひっくり返りそうになった分エネルギーを 食われているのでやっぱり分失速してる・・・
気を取り直して最終コーナーはうまく走れたけど何度走ってもうまくいかない最終シケイ ン はやっぱりうまくいかず、なんか納得いかないコーナリングでクリア!そしてゴーール !!
タイムは1分10秒1・・2番手!!のアナウンス。
宮田君が9秒9を出していたんでコンマ2遅れだった。
さすが一太郎!!名前からして只者ではない!? (=Rガラスの名前ステッカーに落書きされて三太郎とか十太郎!?とかにされてたけど (笑))

A−2では瀬戸がシャフトトラブルでリタイヤ、トップは津川さんで2位は田原君とDL 勢がさすがの走りでまづは上位を占めました。
瀬戸の方はシャフトを借りられたので2本目には走行可能という事で期待は2本目にお預 け。

2本目

例によって1本目をビデオで分析するとどうも無意識に路面を探ってしまったというか抑 え過ぎ の感が有りました、特に1コーナーではラインを外す事を恐れ過ぎて車速を落とし過ぎて しまい、 走っていて感じたとおり結構失速=タイムロスしていました。
(シティは1コーナー2速なんで難しいんですね、これが・・) よって2本目は知らずに失っていたいつもの自分のスタイルに立ち返り、”突っ込み&車 速重視” で行く事にしました。
失速よりは多少ミスする事が有っても積極的に速度を姿勢変化に活用し、車を活き活きと 走らせ れば逆転できる筈です!!(と、信じる事にします(笑))

完熟歩行は又も遅かった最終シケインと1cの車速のイメージずけを考えながら小倉さん と 歩きました。
小倉さんは私の走りを良くチェックしていて色々教えてくれるので勉強になります。

パドックに戻ると車は余りいじりませんが1本目から予想よりグリップした上、更に路温 も上 がったのでタイヤの山を低いものに替え、空気圧も高めに戻しました。

さて!!そんな中、2本目が始りました。
1コーナーに見に行くとグリップもより良くなったのか前半ゼッケンもタイムをあげて居 ます、 やはり2本目勝負になるようです。
喜古・喜多さんが9秒9を出し、私の1本目のタイムを更新した所でスタートとなりまし た。
まずは1コーナー!1本目より奥まで車速を維持し、逃げそうな頭をブレーキングで流し 気味 にしたリアで被せるようなバランスの姿勢を保っていい車速でクリア! (やっぱ1本目は甘かった!!これで行けば勝てる!!)と思うのも束の間すぐにオムス ビ。
ここは1本目並にクリアし、2度目の1コーナーもやや頭を逃がしながらも1本目よりは ずっといい車速でクリア!息付く間もなくストレートから縁石の右コーナーをクリアし 、ホームス トレートを4速迄加速、地元では”伊藤工業”と呼ばれる最後の1コーナーに1本目より 速い車速 でアプローチ!2速で軽く起こしたスライドをうまくコーナー入り口に繋げてローに落と してきっ ちりインに立ち上がり、オムスビの頂点で2速、そこも今度は焦らず落とし過ぎずに理想 のs字 ラインに乗せて左縁石に乗り、返して右縁石に軽く乗せるロールをうまく繋ぎきってきっ ちり踏め ました!
一瞬”勝てるぞーー”とか余計な事を思いながらも甘くならない様にきっちり差し込んで 最終 コーナーをクリアし、シケインは1本目より少しラインを換えて無事クリア!そしてゴ ール!!

”1分9秒3ーーーーー!これは入れ替わったーーーー”

やった!勝った!!裏に回ると宮田君がガッカリしながらも”このやろー”ってポーズを 取ってい たので、右手を上げてガッツポーズで応えておきました!(笑)
久々の逆転優勝、しかも一番勝ち難いと思っていた名阪なので気持ちがめちゃめちゃ盛り 上がり、 放送スタンドに呼ばれてインタビューされたけど何だかうまいこと喋れなくて”偶然うま く行き ました”とか言っちゃった以外は何言ったかあまり覚えてません。(笑)
パドックに戻り佐藤さんとハイタッチして喜びあいました。

車検では珍しくファイバースコープ等を使ってピストンやボアストローク等を確認してい ましたが 3台とも異常無しで無事正式結果となりました。

続くA−2はまたしても瀬戸がスローダウン、1−2は変らず津川さんが3年連続名阪ラ ウンドを 制し、田原君が2位入賞しました。
瀬戸は借りたシャフトが不具合で結局すぐ折れちゃったそうです。
この無念は浅間の分も合せてまとめて砂川で晴らして貰いましょう。

又C1の小倉さんはスタンド前の縁石のコーナー立ち上がりで残念ながらパイロンタッチ に沈みました。
これはやっぱり北海道行くしかないっしょ!(=本人は行けないと言ってましたが・・)

その後表彰式では浅間台の倍近い賞金をもらい、5:00頃会場を出発、あちこち周って 月曜の早朝4:30に相模原に帰り着きました(=ああしんど・・)

ご支援の皆様、今回もありがとうございました!!

ではでは!

参考:A−1クラスポイント(上位のみ)

(1)矢島:40 (2)喜多:25 (3)喜古:24 (4)宮田:19 (5)小田・西田:12 (6)松 瀬:10

矢島くん、2連勝おめでとうございます
すごいなぁー!今度は逆転優勝ですか?2本目は快心走りのようですね?
瀬戸くん骨折2本は痛いですね?北海道行くのかな?(苦笑)(太田)



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