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FRCマウンテンクライム

記 矢島 融

こんにちは、やじまです。
今回はジムカーナ参戦記の番外編、11月24日に行われたFRC(フレンドラリークラブ)マウンテンクライムの参戦レポートです。

ヒルクライムと言えばかれこれ10年前、91年にEF7で山梨の深静峡という別荘造成地で行われたイベントでおっかなびっくりの初体験をして以来の競技です。

会場はラリーキッズ伊那のある伊那市の南東方向にある長谷村という山村の舗装の林道でJAFの公認競技では有りませんが、警察、役場に公式に占有申請して開催するちゃんとしたイベントです。
主催の鈴木さん(K’Sファクトリー:伊那市)に声をかけていただいたので松瀬と二人でエントリーしました。他のエントラントは地元を中心に元ドリコンチャンプやラリー、ダートトライアルの選手、峠屋さん、走行会風の人など様々です。

しかし舗装とは言え6.5キロの長い林道で最高速が100キロ弱のハイスピードで地元の人たちが練習中にクラッシュを重ねていると聞いて正直ちょっとびびってしまう気持ちも有ったんですがいざ現地に乗り込んで見るとそんな不安は全く感じる必要の無い良いコースでした。
6.5キロもの長いコース全面を前夜遅くまで枯葉を掃いていただいた主催者に頭が下がりました。

試走(本番同様の走行)

さてさて、競技の方は2時間程のフリーの下見タイムから始まりました。

私は見通しのよい所だけ8分目で走ってみたりしながら一応危険個所ときつく見えて実際は踏めるコーナーだけはいくつかチェックしていよいよ13時からの公式練習に臨みました。
試走は主催者はタイムを取ってくれないので二人乗りでタイム計測してみました。

スタートはラリーのSSスタイル!!
ハンドスピーカーを持った、オフィシャルが”ゼッケン8番13時○×分0秒スタート!”
10秒!5秒、4,3,2,1、スタート〜〜!!
ってなもんです、結構気分盛り上がってスタートしました(笑)

スタートしていきなりローで回り込む急な登り坂でアンダー!(苦笑)
田んぼの中のつづら折れをギャラリー(一般村民の方々)に見送られながらいよいよ山に入っていきます。
2速で右270度曲がり、続いて左に120度ほど曲がると緩いカーブを4速まで全開加速したあとロー迄落として急な左の登りヘアピン、立ち上がって2速にシフトアップしたら次は2速のままの右コーナー・・・前半はこんな感じです。

いざ走り出すと次から次に迫ってくるコーナーの周りの地形を見ながらギアやラインを決めていくだけで結構頭を使ってしまい、下見で覚えたつもりの事など思い出してる暇は全く無いです。
実際今回もCクラスのラリー屋さんはナビを乗せてペースノート読ませて走っている人も居ましたがなるほど納得!という感じ。

そんなこんなで中盤にさしかかりコースの様子はやや変わって来ました。
前半より徐々にアベレージが上がり、おつむの負担は減る代わりアドレナリンの分泌量がどんどん増えてきます(笑)
4速で緩い登りを駆け上がり、一気に4−2−1と落として間髪居れずに再加速、見えない連続コーナーに向かってシフトアップしながら加速!!しびれます。(笑)

特に後半近くは行け無そうで実はいけちゃう中高速コーナーが多く現れて勢いで突っ走っていけてしまうので急な登り坂にエンジンパワーの不足を感じていた前半よりどんどんエキサイティングになって来ます。
運転手も調子に乗ってきてストレートのスピードを急なコーナーの入り口に利用するこつも掴んできて多少急なコーナーも結構いいスピードで抜けられるようになってきました。
そんな中、途中で2、3回突っ込みすぎてはらみながらも何とか後半セクションに入り、山の中腹に差し掛かって更にハイスピード化!
そして2〜300メートルくらいの標高差を?駆け上がったところで最後に左ヘアピンしてゴール!!タイムは5分31秒でした。

どんなものかと主催の鈴木さんに聞くと昨年夜間の走行だったけどC優勝のインプレッサが45秒、Aクラスの6分1秒だったそうなので結構良いタイムだと驚いてくれました。
又走り終えると今までジムカーナで感じたことが無かった長時間の緊張で心地よい疲労感と充実感を感じました。
5分といってもミニサーキットで2,30分走っているモノとは比べ物にならない感じ。
コースが見えず、常に頭を働かせていて緊張が絶えないからなのでしょう。

これは病みつきになりそうです。(笑)

本番1本目

さて・・既に満足しかかってしまいましたがいよいよ本番1走目になりました。
試走の時もでしたが出走直前まで他のドライバーと談笑していました。
これも1分で終わってしまうジムカーナでは欠かせないテンションアップとイメトレも意味が無い(というか6.5kもあっちゃ出来ない(笑))ヒルクライムならではの新鮮な出来事でした。
そうこうするうちにゼッケン1から1分毎にスタートです。
前ゼッケンは松瀬のシティ、今日は本番車ではなく友達のコーダから借りてきたノーマルミッション仕様の車なので急な登りが走りにくいと言っていました。
松瀬が行った後、いよいよ私のスタートです。

5,4,3,2,1スタート!!
まづ最初のコーナー!!いきなりドアンダー(苦笑)
一人で照れながらギャラリー区間に突入してS字の脱出で又アンダー・・・今度は一人で恥じながらやっと山に突入です。
1分位走ってアベレージが上がってくると試走の緊張におつむが疲れちゃったみたいで頭の回転がやや悪く、助手席が降りて軽くなった分一呼吸速くなったのも手伝って地形を読み、攻め方を決断するタイミングが遅れ気味でちょっと怖い。
”決断遅れてミスしたらちょっとやばいなあ”なんて余計なこと考えて尚やばい(笑)
それでも試走で突っ込みすぎたところを3個所くらい改善してなんとかゴールに滑り込むと5分23秒!の声・・・とりあえず一安心・・

2番手は地元の元ジムカーナドライバー保科選手がシティで5分49秒、3番手が久々のノーマルミッションに手こずる松瀬で5分55秒、4番手は昨年優勝の元ドリコンチャンプ二村選手のシティ、以下ミラやアルトなど軽のターボカー等数台が接戦を展開していました。
松瀬としては同じような車の2番手の選手は捕らえたい所でしょう。

Bクラスはやはり家まで10分という地元のダートラ選手、飯島さんがEK9で5分47秒でトップ、以下4位までEK9&EK4のシビック勢とロードスターが接戦、Cクラスは有名ショップ”PLAZA”のワークスインプレッサ(何でも1000万以上掛かってるとか)を駆る地元有名ダートラドライバーの那須野選手が5分17秒でトップ、2番手は19秒、3番手が24秒とやはり数台の接戦展開です。

本番2本目

ジムカーナと違い、道路の占有許可時間の関係も有って2本目もすぐに走ります。
完熟歩行などは(6.5キロなだけに有っても困るけど)無いのであまりいろいろ考えている時間は有りませんが私としては頭の回転をちゃんと維持できるよう栄養の補給と気持ちを落ち着ける事だけ考えてスタートに臨みました。

”ゼッケン8番!15時35分0秒スタート!!”の声に合わせてスタート!!
直後の右登りヘアピンは交換したタイヤが功を奏して初めてインベタでちゃんと立ち上がれました”これはタイム詰まるかも”なーんて思いながら2速、3速とシフトアップしながら緩い右・左のS字に軽いブレーキングで左リアを振り出す姿勢をつくって進入、頭が逃げ勝ちだった
1本目を考えて2速に落とすと同時にリアのロールを思い切り振り返して踏み込んだらリアが全く踏ん張らずにアンダーどころか逆にあっという間にスピンしてしまいました。
時間的に路面が冷めたためにリアが食わなくなった事とフロントが食った分で車がアンバランスになってまった事に加えて”登りでスピンする筈は無い”という先入観で油断していたのが最大の理由だったと思います。
とっさに下手な立て直しは危険と考えてそのままスピンさせたお陰で狭い部分だったのに何にもぶつからずに済んでラッキーでしたがまるで逆向きに止まってしまい転回も出来ない状態に陥ってしまいました。
仕方がないので20Mくらい逆送してちょっと広いところで無事に転回して再スタート!!
スピンでちょっと気持ちの動揺が入ってしまい、暫く調子が狂って今度は2速で小さく回るべきところを3速で突っ込んで止まってしまうなどボロボロ、1本目にタイムは出ているから結果には関係ないと思ったので”このまま走るのは危険?””スローダウンすべき?”とも一瞬思いましたがそれじゃあここまで路面をきれいにしてくれた主催者に申し訳ないと思って後半もややふらつきながらも全力トライを続けて結局後半2区間は1本目と同じタイムで走りぬけてゴール。
タイムは5分55秒でした。

結局Aクラスベストタイムは私の1本目で5分23秒、2番手は保科選手で同45秒、松瀬は6秒程詰めて5分49秒を出すも保科選手のタイムアップで逆転はならず結局3位で初めてのヒルクライムを終えました。

Bクラスはさすがの地元、1本目トップの飯島選手のEK9が2本目も同タイム5分47秒を出して接戦を制しトップ、Cクラスも路面温度の低下の為か全体的にタイムダウンする中、フェンダーをぶつける
激走で那須野選手が優勝を決めました。

photo
左から
参加の中心はこんなラリー車!!かっこいい!
全日本で有名な西尾ガレージのワークスカー!ドライバーは全日本ナビの方だそうです。
Bクラスを制した地元のダートラドライバー飯島選手!!
レンタルのマシンで激送する松瀬、山に向かう!!
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左から
Cをカエル色?のプラザワークスインプレッサで制した那須野選手です。
すごい形になってるSWなんですこれ。
田んぼの中のヘアピンを走る私。
photo あっという間に1回転〜〜!!!

表彰式

表書式は長谷村の村営温泉&宿泊施設、”手のひら館”というところで食事&温泉入湯のあと20:30頃から始まりました。
温泉も最高でビールもついてご機嫌でした。(ジムカーナでは出来ないパターンですね(笑))

ところでいざ表彰式の段になってリザルトを貰ってビックリ!今日の結果は1本目がSS1、2本目がSS2の合計タイムで競うラリー形式だったんですね〜
ジムカーナばかりやってきた私はてっきりベストタイムだけで順位がきまると思い込んでいました。

辛うじて逃げ切っては居ましたがもし2本目スローダウンしていたら結果はどうなっていたことやら(苦笑) (ここで又その気にさせてくれた主催者に感謝です)

予定時間を30分程過ぎてから”予定通り”との前置きで始まった表彰式もジムカーナと違って時間をかけて 楽しく行われました。
しかも終わったらそのまま大広間で個別宴会&ごろ寝(笑)
何から何まで初めてのラリースタイル?ずくしでとても面白かったです。

FRCさんでは来年も開催予定だそうなので是非皆さんも参加してみてください、楽しめること請け合いです。

ではでは!

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Aクラスの表彰です、2位の方は代理です。
司会の方が表彰式を100倍盛り上げてくださいました。

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