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やじのラリー参戦記

記 矢島 融

2005JAF全日本ラリー選手権2輪駆動部門開 幕戦

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みなさんこんにちは!
今回は2005全日本ラリー選手権2輪駆動部門開幕戦"ツールド九州in七山"の参戦記で す。
昨年のこのラリーは序盤絶好調に飛ばしてトップに立ちながらあっけなくSS5でリ タイア して周りにご迷惑をかける結果に終わっていました。
更にここでのリタイアは続くラリーにも準備面そしてクルーの心理面にも大きな影響 を与え、 大きな痛手になってしまったので今年はその雪辱を果たし、悪影響を完全に払拭する 意気込みで臨みました。
イベントの方は今回は何とフルグリッドの60台の大盛況!
お世話になっているKSファクトリーからもAクラスに2003年Cクラスチャンプ クルー 長谷川/鈴木組(EP82)、宮下/横山組(EP82)、Bクラスに武藤/美馬組 (DC2)と 横尾/加藤組(DC2)の全5クルーが参加しました。
AクラスはFD3S、RX7をNA化して来た藤木/境選手、シティを仕立てて来た 4輪駆動部門 のトップクルー島田/藤田選手、スターレットからシティに換えてきた山本/伊藤選 手、 ベテラン常連ドライバーの若槻/石丸組など22台の参加で誰がどれだけ走るのか やってみなければ 分からない見所満載のイベントとなりました。

移動(木曜の晩)

今回はKSファクトリーの鈴木さんに車両の輸送をお願いし、木曜の仕事を終えた後 飛行機で福岡に降り立ちました。 夜遅かったので倉森君(今回はサービス隊)と天神で飲んでホテルに入ると既に1時 を 廻っていました・・

金曜

福岡で積車から下ろされたシティと合流して佐賀に向かう予定でしたが準備が長引い て 積車の到着が遅れる見込みとなったのでフェリーで来たムッチー武藤号インテグラに 相乗りしていく 事になりました。
ツナギを着て大きな荷物を背負い、集合場所までサラリーマンで満員のバスに乗って 行くのは ちょっと恥ずかしい感じでした(苦笑)

大濠公園傍で無事にムッチー武藤選手と合流後、一路佐賀の七山村へ!
レッキの受付が11時なので慌てて行くと何とか10時頃に着きました。
が、競技車はまだ着かないので他の選手にご挨拶&お喋りしたりお世話になっている BRIGの丸山さんにご挨拶したりしていました。
11時頃にいよいよ積車が到着し、競技車を慌てて支度します。
タイヤを換え、ガソリンを入れ、ドラミの間にサービス隊にがたを感じるステアリン グ系のCHECKや トーの調整を頼み、戻るとすぐに試運転して戻るとそのままレッキの列に加わりまし た。
(ステアリング系のがたの原因は結局ハッキリせず今回は諦めてそのままで行く事に しました)

レッキするコースは5つ、(林道的にはU岳、Hの上、H山の3本)で一箇所以外は 去年ノートを 作った道なのでレッキは一部勘違いで混乱した以外は順調に進みました。
ラリー経験の少ない自分にとってノート作りはもっとも重要でかつ大変な作業なので 去年の苦労 を考えると雲泥の差、本当にらくちんで感動してしまいました。
ただレッキの時に全然スピードを出してないのにグレーチングで異常に跳ねる事が目 立って ちょっと去年のリタイアが頭をよぎって不安を残しました。

夜〜!

レッキから戻るとオイル・パッドの交換等の整備を済ませて参加受付をしました。
他のクルーより車の準備が早く済んだので島田さんと二人でみんなの荷物をシティに 積んで宿舎の”ロフティ七山”に向かいました。
しかし実はこれが曲者であてがわれたロッジは大変な山の上・・・
駐車場から八甲田山よろしく荷物を3つづつ背負って急な丸太の 階段をえっちらおっちら登って管理棟にたどり着くと”食事中です”の貼り紙・・・
絶望していると他の人が”建物には入れますよ”と言われて自分のロッジを 探し、更にもう1往復してやっと荷物を運び込みました。
(これが今回一番しんどかった)

あとは晩飯の凝ったお弁当(鯉のあらい入り)を美味しくいただき、長谷川君にも 付き合ってアドバイスをもらいながらノートの作成、修正をしました。
ノートが済んだらビール飲んで暫らくおしゃべする余裕も有り、倒れそうになり ながらビデオを回してノートを作りこみ続けた去年より断然楽でした・・・

夜中

色々な音や酔いが醒めたせいで夜中に目が醒めました。 まだ外は真っ暗なのにどうも寝付けないのでレッキのビデオを見ながらグレーチング 対策を考えてみました。
暫らく考えるとちょっと足のセットに心当たりのある点を思い出したのでそれを対策 することに決めた所で 又眠くなって眠りました。

朝〜!

グレーチング対策の為フロントサスを弄るのでサービス隊と共に早めにロッジを出て 競技車で 駐車場に向かい、前足を分解し始めました。
サービス隊が場所取りなどで役場に下りているので山の上の広い駐車場で一人足回り を分解 しつつ”ふむふむ・・・間違いない・・・良くなるはず・・・等と”納得しながら組 替作業完了!
助けに来てくれたサービスの行徳君とトーの確認を行って準備完了!
給油してから車検&パルクフェルメをする町役場に降りました。

スタート前

車検は問題無くパス!飯を食ってからドラミに向かいました。
ドラミも特に揉める事も無く無事に終わり、いよいよスタート20分前にパルクフェ ルメを 解除されてビデオや飲料の支度をしました。
そこで丁度通りかかった4駆部門のトップドライバー島田/藤田組にご挨拶させても らい ”FDに負けないように頑張りましょう”と目標を立てました。

セクション1前半 (SS1〜3)

一号車スタートは朝10時ジャスト!ゼッケン20の我がクルーは10時20分に 選手紹介のアナウンスと観客に送られて七山町役場をスタートしました!

待ちに待ったSS1 (U岳:下り中心約2キロ)

のどかな山村風景を20分くらい走ったところでいよいよSS1です。
去年失った自信と走りのリズムを取り返す為、待ちに待った”2度目の七山”の スタートが迫って来ました。
SS1はU岳と呼ばれる下りがメインの林道で去年いきなりベストタイムで勢いをつ けた相性の良い道です。
今回から使う新兵器!DLのディレッツア02Gのポテンシャルに期待しつスタート しました。
ここは5SSで消えた去年無事に走れた貴重な区間でビデオを見てきた為コースのイ メージが 良く沸いて最初のSSなりには悪くない走りが出来てベストタイムをマーク!
しかし舗装を苦手にしていて去年は同コースを2分00秒台掛かっていた若槻選手が いきなり1分57秒をマークして肉迫、ちょっと不安になりました。

SS1の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 1分56秒4
 2位:中西・河嶋組(アルト) 1分57秒3
 3位:若槻・石丸組(マーチ) 1分57秒8

不安と期待、そして危機感のSS2 (Hの上林道:上り2:下り1、約5キロ)

続くSS2は上りメインのHの上林道、ここも去年走れた我がクルーには非常に貴重 な林道ですが 余り速く走れず、ちょっと苦手意識のある道です。
しかし殆ど上りっぱなしだった去年より区間が延長されて得意な下りが増えたので ちょっと期待 してスタートしました。
レッキの時前を走って居た国際ラリーストの三好選手のラインを参考に去年とやや 違うラインを取り入れたりしながら無事に5キロ弱を走りきり”イマイチだけど若槻 さんと 同タイムくらいは出るかな〜”なんて(失礼にも)思いながらゴールし、SS3前に タイムを聞くと 何とタイムは若槻さんの1.5秒落ち!!
やばい!やっぱり今年の若槻さんは去年とは違う!!!といよいよ危機感が高まって 来ました。

SS2の結果

 1位:若槻・石丸組(マーチ) 3分26秒3
 2位:矢島・島田組(シティ) 3分27秒8
 3位:藤木・境組 (FD3S) 3分30秒0

全然ダメなSS3(H山:下り中心2キロ強)

去年走った道はここまで、SS3は去年リタイアした為走れなかったH山でかなり しょっぱい走りをして しまい更にコンマ7程遅れ、トータルコンマ8落ちでセクション1前半を終えまし た。
気になる島田/藤田組は初めての車の為セッティングに問題があって苦戦中、FDの 藤木選手は ニューカーながらじわじわと迫って来ておりとりあえず上位争いは藤木/境選手と” ニュー若槻幸次郎 &石丸選手”かな?という感じになって来ました。

SS3の結果

 1位:若槻・石丸組(マーチ) 2分10秒0
 2位:藤木・境組 (FD3S) 2分10秒4
 3位:矢島・島田組(シティ) 2分10秒7

セクション1後半(SS4〜6)

後半はSS1〜3を繰り返すSS4〜6になります。
トップに立っていつにもまして明るい若槻選手にプレッシャーを掛けられますが無理 をすれば去年の 二の舞になりかねないので人のタイムは気にせずマイペースで戦いを進める事にしま す。

いよいよ乗れてきたSS4 (U岳:下り中心約2キロ)

まづは再び得意なU岳のSS4、そろそろウオーミングアップが出来てきて大分いい 感じで走れて若槻さんを 一気に1.6秒突き放し更新して再びトップを奪還しました。

SS4の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 1分55秒7
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 1分57秒3
 3位:藤木・境組 (FD3S) 1分58秒4

考えてみたSS5 (Hの上林道:上り2:下り1、約5キロ)

SS5のHの上林道は一回目に1.5秒も負けたので大分気合と工夫を入れてみまし た。
上りでの減速の仕方、ラインの取り方等など大分いい感じに修正できた事、 後半の下り区間ではすっかり恐さも無くなって多少思い切った突っ込み&ブレーキン グでの 軽いテールスライドもうまく使えるようになって来た事などで一気に自己タイムを 3.1秒も更新しました。
(ある意味”もっと練習してくれば最初から詰まるだろう”と反省・・・)

SS5の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 3分24秒7(苦手の道で遂にベスト奪取!)
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 3分25秒4
 3位:中西・河嶋組(アルト) 3分25秒8

まだリズムに乗れないSS6(H山:下り中心2キロ強)

折角SS5で勢いがついたのですがSS6のH山は去年走っていないせいかどうも走 りのリズムが悪く、 イマイチな走りでタイムアップはしたものの1本目の若槻さんには届きませんでし た。

SS6の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 2分10秒2
 1位:若槻・石丸組(マーチ) 2分10秒2
 3位:藤木・境組 (FD3S) 2分11秒2

とりあえずセクション1を無事に終えることが出来ました。
(去年はSS5でリタイアなので何か壁を破ったような気分がしました(苦笑)) 早起きして調整した足も良い感じでグレーチングをクリアしてくれるので刺さる不安 も感じず、 今回は取り合えず最低限かつ絶対の目標である完走はできそうな気がして来ました。

セクション1(SS1〜6)の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 15分05秒5(とりあえず無事クリアにとにかく一 安心です)
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 15分07秒0(”ニュー若槻”は去年とは別人で す)
 3位:藤木・境組 (FD3S) 15分16秒4(潜在能力は車もクルーも一番! ?)
 4位:中西・河嶋組(アルト) 15分18秒8(唯一のアルトも好調)
 5位:島田・藤木組(シティ) 15分25秒3(腕は間違い無し!ですが慣れない車 にまだ実力発揮されず)
 6位:山本・伊藤組(シティ) 15分25秒4(スターレットからシティに換えて躍 進!?)

サービス(1)

役場に戻って20分のサービスタイムです。
KSファクトリーの他のクルーもクラッシュなど無く無事に帰還し、サービス隊の 整備を受けて居ました。
一昨年のCクラスのチャンピオンクルー長谷川/鈴木組は重量クルー+パワー不足 のEPでかなり苦戦の様子、宮下組はいつもより差が少ないとの事で調子は悪くないようで す。
うちは今回は車に不具合も無く好調なので飲料の補給や各部増し締め、エアの確 認、  オイルの点検などのCHECKだけをしてもらいました。
ちょっとだけ時間が有ったので若槻さんのところに喋りに行き”俺達接戦でなんか カッコいいぞ”
なんて馬鹿な話をしている間にセクション2に出発する時間となりました。

セクション2

 セクション2はセクション1と全く同じ廻り方の6SSになります。

タイムダウンのSS7 (U岳:下り中心約2キロ)
 
SS7は得意なU岳、ちょっとリズムを崩してタイムダウンしますがベスト奪取で 気持ちよくスタート、どうもここが苦手らしい若槻さんを3秒近く引き離してリー ドを広げます。
2番手には山本/伊藤GA2、3番手には中西/河嶋アルトが入りました。

SS7の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 1分56秒0
 2位:山本・伊藤組(シティ) 1分57秒2
 3位:中西・河嶋組(アルト) 1分58秒2

すでに煮詰まった?SS8 (Hの上林道:上り2:下り1、約5キロ)

SS8は例のHの上線です、更に頑張ってみましたがコンマ1のアップに留まりま した。
若槻さんはタイムダウンとなりましたがFDの藤木組がタイムアップを果たして2 番手つけ、3番手はSS7につづいて中西/河嶋組アルトが来ました。

SS8の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 3分24秒6
 2位:藤木・境組 (FD3S) 3分25秒4
 3位:中西・河嶋組(アルト) 3分25秒5

自分達が一番ビックリ!のSS9 (H山:下り中心2キロ強)

SS9はここまでどうも調子の出ないH山です。
意識して自分の感覚よりちょっと頑張るように心がけたらタイムアップ!しかも3 秒も!!!
ゴールのCHECKでタイムを聞くなり島田さんと”うおーーーー!”と声を出し て驚いてたらオフィシャルに笑われた(苦笑)
2番手には又もFD、3番手は若槻さんがマークしました。

SS9の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 2分07秒2
 2位:藤木・境組 (FD3S) 2分08秒6
 3位:若槻・石丸組(マーチ) 2分09秒7

ガスコン

役場近くのスタンドでガスコン!ついでにタイヤを点検しました。
インに寄り過ぎてちょっとタイヤに傷をつけてしまいましたが特に問題無さそうな レベルでした。

恥ずかしいかったけどグッドだったSS10 (U岳:下り中心約2キロ)
 
SS10は又も得意な(?)U岳、ちょっと眠くなったので声を出して気合を入れ たら(窓は閉めてたんだけど)オフィシャルに聞こえて一斉に振り向かれ、ちょっと恥 ずかしい思いをしました(苦笑))
でも気合が入ったお陰で(?)U岳の自己最速をマークして更に2秒引き離し、い よいよいい感じになって来ました。

SS10の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 1分54秒6(U岳下りは4連続ベスト!)
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 1分56秒7
 3位:山本・伊藤組(シティ) 1分57秒1

気合!&拍子抜けのSS11 (Hの上林道:上り2:下り1、約5キロ)

SS11は大分苦手意識を払拭できて来たHの上林道(上り中心)です。
SS8のベストタイムに更に磨きを掛けるべく更にブレーキングの加減を換えて気 合の走行をしたところ結構タイムアップしたて遂に23秒台をマークしたので”ベスト確実” なんて思ってたら若さんも頑張っててコンマ1負けてました。(ガク!!って感じ)

SS11の結果

 1位:若槻・石丸組(マーチ) 3分23秒7(ニュー若槻強し!)
 2位:矢島・島田組(シティ) 3分23秒8
 3位:山本・伊藤組(シティ) 3分24秒8

手堅く稼いだSS12(H山:下り中心2キロ強)

SS12はまたまたH山です。
慣れてきたら下り&タイトコーナーが多いレイアウトなので結構得意な気がして来 ました。
SS9よりはちょっと落ちましたが再度7秒台をマークしてH山3連続ベスト奪取 です。

SS12の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 2分07秒8
 2位:藤木・境組 (FD3S) 2分08秒9
 3位:山本・伊藤組(シティ) 2分09秒1

セクション2(SS7〜12)の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 14分54秒0(林道走行に慣れて来て大幅タイム アップ!)
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 15分03秒9(ちょっとオールド若槻に戻り気味。 もう疲れた?)
 3位:山本・伊藤組(シティ) 15分05秒2(好タイム連発!!いよいよ来たか! ?)
 4位:藤木・境組 (FD3S) 15分08秒1(ちょっと後退気味?)
 5位:島田・藤木組(シティ) 15分20秒5(今回は苦しそうですがそれでもしっ かり入賞圏です)
 6位:中西・河嶋組(アルト) 15分29秒1(好タイム連発もSS9で大きくロス !惜しい!!)

ここまで12SS走って2位の”ニュー若槻”選手との差は11.4秒です。
決して大きな差では無いですがセクション2に入り安定して少しづつ差を広げて来 る事が出来たので自分がミスさえしなければ十分勝てそうな気配となって来ました。
(まあその”ミスしなければ”が一番難しいんですけどね(苦笑))

サービス(2)

今回は45分間のサービスです。
でも一回目同様特に何処にも問題無かったので各部の点検・CHECKをしてもら いあとは飲料、水の補給をしてからバナナを3本食べて最終セクションに備えまし た。
(若槻さんは追い上げを狙いせっせと作業中・・・何をしてるのかちょっと気に なります)

セクション3(SS13〜18)

セクション3はセクション1・2と異なりH山をまづ最初に走ってからHの上林道 をセクション1・2の逆走(下り中心)、次にU岳も逆走(上り中心)するセットを2周するレイアウト で6SSになります。

  H山はセクション1,2でも走ったので良いんですが残る二つの逆走はU岳は未経 験、Hの上林道は去年リタイアした道で不安がよぎります。

タイムダウンのSS13 (H山:下り中心2キロ強)

SS13は比較的得意と感じるようになって来たH山なのでスタート前は”2秒稼 ぐぞ!オーーー”みたいな 掛け声まで掛けてスタートしましたが何故か自己ベストを1.7秒も下回る2番手タ イムでした。
しかし若槻さんもタイムが伸びなかったのでその差は広げることが出来ました。

SS13の結果

 1位:山本・伊藤組(シティ) 2分07秒7
 2位:矢島・島田組(シティ) 2分08秒9(ちょっと失速!?)
 3位:藤木・境組 (FD3S) 2分09秒3

”魔”のSS14 (Hの上林道:上り1:下り2、約5キロ)

さて、SS14はいよいよHの上林道の逆走です。
去年トップを快走しながらゴールラインのグレーチングに足を救われた悪夢がよぎ りますが お陰でいくつかのコーナーはハッキリ記憶に残っているのでむしろポジティブに考 える事にしました。
スタートのオフィシャルに”もうドライブでオッケイでしょ”なんて言われたりし ながらも気を引き締めていざスタート!!
序盤の上りは結構いい感じでクリア!サミット付近から下りは10秒のアドバンテー ジを多少意識して無理せず程よいスピードでコースを進んで行きます、そしてやや森がうっそうとし た区間に差し掛かり、登って左・右のS字を走っているときに事は起こりました!3速から2速に落として 上りながら左に曲がる時にインの際を舐めるように進んで道の左端にラインを取ったはいいが路面の左側に他 より大分道の中に落ち葉が入り込んでいて左側のタイヤが乗ってしまった・・・一瞬”やばいかな” と思いつつも仕方なく右に舵を入れた瞬間ああっちゅー間にスピ〜〜〜〜〜〜ン!! 後ろ向きになって しまいました。
島田さんの無事だけ確認してすぐに転回を図ったが道が狭い上片側は側溝、片側は 土手&がけでやむなく2回切り返してやっと脱出、その後は浮き足立ちながらも何とかゴールま でたどり着いた。
タイムは3分37秒。”ベストは?”と聞くと”18秒”の声に愕然・・・・・
頭の中に”終わったあああああああああああああああああああああああああ・・・・・・・ ・・”
 ”やっぱりラリーは簡単には勝てないいいいいいいいいいいいいい・・・・・・・ ・・”
と繰り返して響き渡りました(苦笑)
SS15はすぐなのでTC待ちで車を降りると後から来た河野選手に”スピンした 痕が有りましたけど誰ですかね”と聞かれ”俺・・・”で沈黙・・・ 
恐らく現時点で10秒くらいビハインドになった筈なので残る4つのSSでの逆転 は至難の業と思えました。
何せここまで13SSも走ってやっと10秒稼いだんですからね・・ でもあんな狭いところでスピンしてどこにもぶつからずに復帰できたんですからつ いてたと思って何位でもいいから最後までちゃんと走ろう!と割と早く立ち直れました。

SS14の結果

 1位:山本・伊藤組(シティ) 3分18秒9
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 3分20秒4
 3位:島田・藤田組(シティ) 3分22秒7

参考:矢島・島田組(シティ) 3分37秒9

無心のSS15  (U岳:上り中心約2キロ)

SS15は得意な(?)U岳ですが逆走は経験が無いので未知数です。
SS14のスピンで気持ちは落ち込みましたが既に落ち着いた気持ちでスタート!!
心配の通り初めての競技走行の道なのでノートの出来が悪かった為途中ロスト してしまうアクシデントは有りましたが目視でも走りやすい道なので最小限のロスに 抑え、ゴール!タイムは山本選手と同秒ベストでしたが対若槻さん比のアドバン テージは同じ道の下りの時の半分にもならないコンマ6・・・やっぱり逆転は無理! ?

SS15の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 1分53秒9
 1位:山本・伊藤組(シティ) 1分53秒9
 3位:若槻・石丸組(マーチ) 1分54秒5

再びやる気のSS16(H山:下り中心2キロ強)

SS16は割と得意のH岳です。
SS15から16まではちょっと距離が有るので移動中は”今回勝てないとマック (四国ラウンド)は苦手だから勝てるのは早くて秋のソネット(栃木)かなあ・・”等と無駄な事を考 えてしまっていましたが、SS16前のTCに着いて少しだけ時間が有ったので若槻さんとの差を確認 するとどうやら5秒〜6秒くらいの差だと分かりました。
ここで2秒、次で2秒、最後は1秒挽回できればほぼ同秒・・・うーん勝てるかも !ってとこで再度テンションが上がって来ました。
スタート前に”7秒台で2秒もらうぞ〜!”と気合を入れてスタート!
落ち着いて悪くないリズムで走り切り、ベストは逃したものの再び予定通り7秒台 をマークしました!

SS16の結果

 1位:藤木・境組 (FD3S) 2分07秒3
 2位:矢島・島田組(シティ) 2分07秒5
 3位:山本・伊藤組(シティ) 2分09秒8

複雑な気持ちのSS17 (Hの上林道:上り1:下り2、約5キロ)

SS17は去年刺さってさっきスピンした魔の道です。
さっき”もうドライブですね”と声を掛けてくれたオフィシャルに”何かやっちゃ いましたか?” と言われてまたちょっとテンションが下がりそうになりましたが”とにかく平常心 で無理はせずきっちり走ろう”と気持ちを落ち着けてスタートしました。
序盤・中盤はさっきと同様いい感じでクリア!後半の魔のセクションは少しだけい つもより慎重に走り抜けて無事ゴール!
タイムは20秒8でした・・・1回目のベストから2秒落ちと考えるとかなりヤバイ タイムかも知れ無いと思えました・・・

SS17の結果

 1位:藤木・境組 (FD3S) 3分18秒9(連続ベスト!!)
 2位:矢島・島田組(シティ) 3分20秒8(前回自己比17秒アップ!!(苦 笑))
 2位:山本・伊藤組(シティ) 3分20秒8(後半絶好調!同秒の2番手です!)

泣いても笑っても最後のSS18 (U岳:上り中心約2キロ)

SS17のタイムはヤバイと思っていたら暗くなって来たせいか全般的にタイムダ ウンが目立って居たようで若槻さんも22秒台と聞いて少し希望が出てきました。
でもそんな中18秒を叩き出したFDの藤木選手はそろそろ本領発揮してきたらし いと若槻さんはそっちを心配し始めました。
私としては若槻さんとの差もFDとの差もはっきり分からない状態だったので再度 とにかく速く確実にゴールをきる事だけを考えるようにしました。
あたりは急速に暗くなってきており前ゼッケンの西山さんも補助灯を輝かせてス タートして行きましたが私は迷った挙句にパワーロスを嫌って何も点けずにスタートする事にしました。
(実際スタートしたらメーターが読めなくて標準のヘッドライトだけは点けちゃい ましたけど(苦笑))
走り出すと又同じ辺りでノートをロスト、(どうやら元からどこか間違ってるらし い(苦笑))暫らくしてノートは復帰、でもイマイチ乗り切れないままゴールとなりました。
しかし何とかタイムは2番手のFD藤木/境組をコンマ4離してベストでした。

SS18の結果

 1位:矢島・島田組(シティ) 1分54秒0
 2位:藤木・境組 (FD3S) 1分54秒4
 3位:山本・伊藤組(シティ) 1分55秒5

ゴールすると真っ直ぐ町役場に戻ります、結果が分からないのでとりあえず完走で きた事だけは喜びつつ最終SSでの連続ロストの原因を反省したりしながら移動しまし た。
(反省と言っても”どっかLRが逆なんだな・・・程度ですが(苦笑))
役場に着いて書類を出すとすぐにそのままパルクフェルメされてしまい、真っ暗闇 の中で他の人のタイムを聞きまわる事も出来ず結果は確認できませんでした。
どうも若槻さんはSS18で随分落としたようなので逆転に成功したらしいのです がFDの藤木さんが終盤えらく速かったらしいと聞いたので”恐らく2位、最悪3位 だな・・・”と思いつつ”やっぱりラリーは簡単には勝てませんねえ・・”な〜んて雑誌の取材 に応じている私でした。

セクション3(SS13〜18)の結果

 1位:山本・伊藤組(シティ) 14分46秒6(遂にセクションベストをマーク!素 晴らしい)
 2位:藤木・境組 (FD3S) 14分48秒3(流石の追い上げでベストを連取! 2番手)
 3位:若槻・石丸組(マーチ) 14分54秒4(ちょっとペースが崩れてきた?お疲 れ??)
 4位:島田・藤木組(シティ) 15分01秒8(慣れない車でも徐々にポジションを 上げています、流石!)
 5位:矢島・島田組(シティ) 15分03秒0(SS14のスピンが痛かった)
 6位:河野・浦組(ビッツ) 15分08秒3(ビッツでこの位置は凄いと思います)

結果発表&再車検

パルクフェルメに車を入れ終わるとテインの市野社長のいきつけ(?)の地鶏屋に 連れて行っていただき、ビールと肉で喉を潤わせつつ楽しく歓談していると21時に暫定 発表&すぐに再車検をすると言う連絡が入ったので食事を中座して鈴木さん・行徳君・島 田さんと再び役場に戻りました。
しかし散々待たされた挙句結局11時頃になって”リザルトが出来たら配達するの で宿舎で待機”という事になって部屋に戻ってビールを飲んでいました。
そして0時も廻って30分も経った頃にオフィシャルがやってきてリザルトをくれ ました。
結局はなんと再逆転!!2.8秒差で優勝していました。 2.8秒なんてちょっと切り返しが遅れてれば経ってしまう時間であり本当に薄氷 の逆転勝利でした。

最終総合結果

   Aクラス(出走22台、完走20台)

 優勝:矢島・島田組(シティ) 45分02秒5(SS14のスピンから最終SSで再 逆転!遂に初優勝です)
 2位:若槻・石丸組(マーチ) 45分05秒3(今回は譲ってくれたみたいです、あ りがとうございました)
 3位:藤木・境組 (FD3S) 45分12秒8(レギュレーションの怪!?今回だ けでも勝たせて貰えて良かったです)
 4位:山本・伊藤組(シティ) 45分17秒2(シティに換えて正解ですね、四国は もっと上に来そうです)
 5位:島田・藤木組(シティ) 45分57秒6(慣れない車でもしっかり入賞は流石 4駆部門トップクルーです)
 6位:中西・河嶋組(アルト) 46分05秒6(SS9のロスが惜しいですがそれで も入賞!凄いです)

 Bクラス(出走32台、完走27台)

   優勝:榊・島田組(DC2) 43分28秒1(七山スペシャリストはやはり無敵! ?)

 Cクラス(出走6台、完走5台)

 優勝:大庭・高橋組(EP82T) 44分26秒1(流石の貫禄です!!)

 KSファクトリーの仲間の結果は下記の通りです!

 ・長谷川/鈴木組(EP82) A 12位(今回はパワーウエイトレシオに苦し んだ感じでしょうか・・)
 ・宮 下/横山組(EP82) A 18位(ペナルティが無ければほぼチャン プクルー長谷川組と同タイム、素晴らしい)
 ・横  尾/加藤組(DC2)  B  5位(全日本初出場ながらBで5位は凄い です!!)
 ・武  藤/美馬組(DC2)  B 15位(乗換初戦的には悪くないでしょう !)

 リタイアの多い中、5台全車ノークラッシュの完走は何より素晴らしいですね。
 
まとめ

今回は昨年迷惑を掛けてしまったのでとにかく無事に完走することがとにかく大事 で有り、優勝までできてしまった事は本当に出来すぎと言う感じでした。
ここまでうまく行ったのはナビの島田さんの力は勿論車のメンテ、準備、サービス と鈴木さんをはじめKSチームのみんなが助けてくれてこその結果であり、本当に感 謝の気持ちで一杯になったイベントでした。
お陰で”とにかく一勝”と言う心の荷物をやっと降ろすことが出来たので次からは 今まで以上に楽な気持ちで走り、更に結果を積上げて行きたいと思います。

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